地震などの災害時におけるコンテナハウスのメリットや問題点

地震などの災害時におけるコンテナハウスのメリットや問題点

私達が普段暮らしている戸建て住宅やマンションですが、万が一地震などの災害に直面した際のことを想定しておかなければなりません。有事の際にどのような問題があるのか把握していることによって、事前の対策やもしもの際の初動にも違いが出るでしょう。

特にコンテナハウスのように通常とは異なる家の場合には尚更です。そこで今回はコンテナハウスにおける、地震などの災害時のメリットや問題点についてご紹介いたします。

 

災害発生時に想定される問題

災害発生時に想定される問題

災害には大きく分けて気象災害と地象災害の2つが存在しています。気象災害というのは天候の動きに起因する災害のことで、台風や雷、大雪や洪水などが挙げられます。地象災害に関しては、地面の動きに起因する災害のことを指しており、地震や津波、土砂崩れや火山等です。

これらの災害はいつ何時発生するのかわかりません。現在ではテクノロジーの発展によってある程度は推測や観測が可能ではあるものの、規模などに関してはおおよそのものとなるため、実際には想定以上の被害を被ってしまうこともあります。

そのような災害が発生した際、家屋が大打撃を受けてしまうことがあります。例えば台風などの強風が発生した場合には窓ガラスが風の勢いに負けて割れてしまったり、大雨による洪水が発生したりした場合であれば、床下浸水や流されてきたものによる破損などが考えられるでしょう。地震の場合には家屋の基礎などが崩れてしまう恐れもありますので、災害後の復旧が困難になってしまうこともあるのです。

あらかじめ対策や想定をしておくことによって、災害が発生したとしても家屋を守り、いつもどおりの暮らしを続けることができるようにしておく必要があるでしょう。今回挙げた一例だけでなく、さまざまな観点から想定をしておくことは災害による家屋破壊を防ぐための大きなポイントとなります。

 

コンテナハウスのメリット

コンテナハウスのメリット

あまり知られていないかもしれませんが、いまだ記憶に新しい2011年の東日本大震災発生後、コンテナハウスは大活躍をし、高評価を得ました。当時宮城県周辺では津波によって家を失った方や、放射能の影響で家に帰ることができなくなった方が溢れかえりました。その方々を収容するために公民館や体育館などの施設が活用されたものの、スペースに対して難民となった方々の人数が非常に多かったことで、新たな住居の建設が必要となったのです。

そこで選ばれたのがコンテナハウスでした。その理由としては以下の3つが挙げられます。

  • 重量鉄骨で作られているため耐久性が非常に高く、塩害対策を施すことで沿岸部でも劣化しにくい
  • 一般的な仮設住宅と異なり、積み上げることで多層化できるため少ないスペースで多くの住居を確保できる
  • 工場で開口部の加工を済ませておくことで現地での作業が減り、職人不足の中でも短期間で工事できる

もしもコンテナハウスがなければ、同じ人数を収容する住居を建てるためにより多くの土地や時間が必要になったことでしょう。コンテナハウスの特徴がぴったりと合った事例となります。このように大規模の災害が発生した場合に、コンテナハウスは非常に大きなメリットを持つことが証明されています。

 

シェルターとして活用できる

シェルターとして活用できる

仮設住宅としての活用の他に、シェルターとして活用することも可能です。通常の家屋では耐久性が高い場合であっても倒壊の可能性がありますので、室内に保管してある災害グッズを取りに行こうと思った時に天井などの倒壊によってそれがままならなくなってしまうという場合も考えられるでしょう。しかし、コンテナハウスの場合には倒壊の恐れがありませんので、シェルターとしても信頼できる建築物となるのです。

コンテナハウスにはロフトを設置することも出来ますし、トイレやキッチンに関しても規模の小さいものであれば設置可能です。災害を想定した上でそれらの設備をあらかじめ設けておくことで、万が一コンテナハウスをシェルターとして使用しなければならない状況になったとしても問題ありません。一般的にシェルターというと、地中に埋まっているものというイメージが強いかもしれませんが、意味合いとしては避難所となりますので、自宅の庭の隅などにプレハブのように設置するだけで大丈夫です。

いざというときに活用できるようにしておけばいいというわけですので、普段に関してはセカンドルームや離れとして活用することで無駄になることもないでしょう。普段遣いすることによって、水やガスを経年劣化させてしまうことなく、常に新鮮な状態にしておくことが可能ですので、もしもの際に使い物にならないといったトラブルを防ぐことにも繋がるのではないでしょうか。

 

コンテナハウスの注意点

コンテナハウスの注意点

コンテナハウスは通常の家に比べると建築コストは低いので、メインハウスとして建てたり災害を想定してシェルター用として建てたりと、さまざまな考え方があります。そこで注意しなければならないのが、庭などのスペースにそのままコンテナを設置してしまうと違法建築になってしまうということです。

日本には建築基準法というものがありますので、それに沿って建てられたもの以外は違法建築とみなされてしまいます。コンテナに関しても地面に定着している場合には建築物として扱われますので、あらかじめ建築基準法に沿って設置するためにはどのようにしたらいいのかを確認しておくことが大切です。

また、コンテナに使われている鋼材に関しても、耐久性など性能だけ気にすればいいというわけでなく、JIS規格という日本の規格によって証明されている必要があります。購入後に発覚した場合には大きな損失となってしまいますので、はじめに確認するようにしましょう。

 

まとめ

おしゃれな家としてだけでなく、コンテナハウスには災害時の仮設住宅やシェルターとしての活用方法があります。特に日本は台風や地震といった災害が諸外国に比べてとても高い頻度で発生しますので、対策を取ることはとても重要と言えるでしょう。

コンテナハウスでの建築をお考えでしたら、「モデルノデザイン」にご相談ください。理想のコンテナハウスづくりをサポートします。