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コンテナハウスはまだあまり知られていません

輸送用の容器を活用したコンテナハウスは世界中で造られているものの、日本の住宅地において目にすることは限られます。そのため、コンテナハウスのことをよく知らないという方は少なくありません。多くの魅力を持つもののそれが十分に知れ渡っているとは言いがたいコンテナハウスについて、その疑問にお答えいたします。

 

コンテナハウスは暑くて寒い?

コンテナハウスは暑くて寒い?

夏は熱がこもって暑く、また冬は寒いというイメージを持たれている方は少なくありません。これはコンテナが輸送用に造られたものであり、そもそもの用途は居住でない、または無骨な見た目から受ける印象からくるものでしょう。しかしコンテナは鉄筋造りの建築物とほぼ変わりありません。断熱工事をしっかりと行えば従来の住宅となんら変わらない快適さを得られます。それだけでなく、コンテナハウスは機密性が高いため、エアコンやヒーターの効きが通常の住宅よりも良いという利点さえあります。風通しに関しても換気扇を取り付ければ問題ありません。

コンテナハウスにおける断熱工事にはいくつかの種類があります。最も多く行われるのは内断熱と言われる、コンテナ内にグラスウールやウレタンフォームなどを施す施工です。ほかのものと比べ、内断熱は施工費用が抑えられますが、内と外との温度差による結露も発生しやすいです。

結露を防ぐための施工としてはポリウレタンフォーム断熱と外壁断熱の二つが挙げられます。前者はコンテナの鉄板が空気と触れなくなるため断熱効果が非常に大きいものの、手間が掛かるため費用は割高です。一方外壁断熱は施工が比較的容易で、さらにコンテナの壁が見えなくなるという利点もあります。コンテナハウスであることを隠したい方は外壁断熱を行うと良いでしょう。

 

コンテナハウスは丈夫?

コンテナハウスは丈夫?

コンテナは一度輸送で使用したら終わりではなく、中身を変えて何度も使用されます。繰り返しの使用に耐えられ、何日も雨風に晒されても中のものが濡れないことが必須であるため、その造りは非常に堅牢です。使用されている鉄板の厚さも1cm以上、場合によっては2cm以上のものもあり、さらに表面には耐錆加工が施されているため、その剛性は住居とするには十分になっています。法律では34年とされているものの、コンテナ自体の耐用年数は50年以上あり、たとえば中古だとしても適切なメンテナンスを施せば長く使用できるのです。

コンテナハウスは建築物としては重量鉄骨造に区分され、一般の木造建築よりも頑丈だといえます。そのため緊急時の避難場所として敷地内に設ける方も少なくありません。コンテナハウスの何倍もの高さがあるビルが倒れてきたり基礎ごと流されたりといったことがない限り、中へ逃げ込んだ人をしっかりと守ることができるのです。地震大国である日本に暮らしつつ、有事の際に自身や家族の命を守る手段として、コンテナハウスは非常に有効だといえるでしょう。

 

法律的にコンテナハウスは大丈夫?

また、上へ積み上げて二階や三階を設けることも可能です。長い輸送を何回も繰り返すことを前提に造られたコンテナは非常に強度が高く、一つや二つ積み上げた程度ではびくともしません。もちろん建築基準法にも接触せず、安全かつ快適に使用することが可能です。

従来の建造物とは異なる見た目をしているため、コンテナハウスは法的に大丈夫なのかと不安になる方もいらっしゃいます。しかしコンテナハウスといっても建築基準法に則って造られるため、その点については問題ありません。もちろん住宅であるため従来の建築物と同様に固定資産税の対象になります。

建築物を建てる際、日本では一部の例外を除き役所で建築確認申請を行い、これから造るものは法的に問題ないという確認済証を受ける必要があるのです。建造物である以上コンテナハウスもこの建築確認申請を行わなくてはいけませんが、知識や経験を豊富に持つスタッフがしっかりとサポートいたしますのでご安心ください。

なお、コンテナハウスとして地面に定着されている場合は建造物と見なされますが、車輪が設けられており移動可能なトレーラーハウスの状態であったら建築物としての扱いを受けません。トレーラーハウスなら固定資産税の対象外となるものの、一方で自動車税が課されます。