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通常の建築物にはない魅力がコンテナハウスにはあります

コンテナが世界中で使われるようになったのは1960年代とそこまで古くはありません。大きさの異なる輸送物が規格化されたコンテナに詰められるようになったことで輸送コストが減り、世界の経済発展を大きく進めました。

そのようなコンテナですが、建材としても非常に有用なのです。あくまで輸送用の容器であるため一昔前は良い印象を持つ方も限られていたものの、近年はその魅力が知れ渡り多くのコンテナハウスが造られるようになりました。では、コンテナハウスが持つ魅力とはいったい何なのでしょうか。

 

規格品であるからこその利便性

規格品であるからこその利便性

 

世界中どの国でも扱えるよう、コンテナは主に20フィートと40フィートという二つの規格に沿って造られています。これはコンテナハウスに使われるコンテナでも変わりありません。一定の長さや幅を基準とできるからこそ、施工費用や期間を大きく減らせます。また、基礎を造ったり水道や電気を通したりといった作業は必要であるものの、その後は施工済みのコンテナハウスを設置するだけなので、骨組を作る必要がある従来の建築物より工程数も少ないです。

どのコンテナハウスでも画一的な施工で済むため工事中のイレギュラーも起こりにくく、工期が遅延することも少ないです。たとえば事業所を造ろうとしている場合、工期の遅れはそのまま事業に損失を与えてしまいます。そのようなロスを抑えることができるコンテナハウスはビジネスの観点から見ても優れているといえるでしょう。

規格品であるため増築も容易です。同じ大きさのコンテナを横に取り付け、壁を取り除けば空間の面積は二倍にもなるため、まるでブロックのよう組み立てていくことが可能になります。なお、コンテナは横だけでなく縦に繋げていくこともできます。海を越えての輸送を何回も繰り返すことを想定して造られたコンテナは非常に耐久性が高く、二つや三つ上に重ねたとしても平気です。もちろん建築基準法も十分にパスできます。中には十字になるよう積み重ねる、またはあえて斜めに取り付けて人々の関心が集まる造りにしたコンテナハウスも存在します。まさに世界的に統一された規格であるからこその自由度です。

 

コンテナの質感を求められる方もいらっしゃいます

意外に思われる方もいらっしゃいますが、コンテナと木材の相性は非常に良いです。たとえば木目をしっかりと残した板を表面に施せば、コンテナが持つ無骨さを薄れさせ開放的なデザインへと早変わりします。また壁を取り払い、その一面をガラス張りにする施工も大いに行われています。

一方、コンテナが持つ質感をあえて残しつつコンテナハウスとして使用される例も少なくありません。特徴的な波形を全面に出し、また塗装にも工夫を凝らし、鉄板の堅牢さをあえてデザインとして取り入れたコンテナハウスはほかの建造物にはない魅力を醸し出します。

 

災害が多い日本だからこそ

災害が多い日本だからこそ

コンテナに使われる鉄板は厚さが1.5cm以上、特に堅牢なものだと2cmもあります。過酷な環境下での使用に耐えられるよう造られたコンテナは耐用年数も約50年と長く、住居として使用するには申し分ありません。また、この剛性を活用し、災害時に逃げ込むシェルターとしてコンテナハウスを設けられる方もいらっしゃいます。基礎ごと流されたり倒壊したビルに上から押しつぶされたりといった極端な状態でない限り、コンテナハウスなら中へ逃げ込んだ人をしっかりと守ることが可能です。

日本はいくつものプレートの上に存在する、世界でも有数の地震発生国です。災害に備えて備蓄をコンテナハウス内に保存しておくのも良いでしょう。自分だけでなく大切な家族を守るための手段としてコンテナハウスは大いに活用できます。